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ソビアBLOG

労災保険とは

  • icon2018.01.11
  • icon 労働/社会保険
  • icon株式会社ソビア/ソビア社会保険労務士事務所

Safety-first-sign-of-Japan
「労災保険は絶対加入しないといけないの?」という疑問を抱く事業主様は多いと思います。

結論から申し上げますと、労働者を1人でも雇用した場合は、加入が義務付けられています。

労災保険は、労働者等が業務上や通勤途上において、「もしもの事故」にあった際に、保険給付を行う国が運営する保険制度です。車の所有者が必ず自賠責保険に加入しなければいけないことをイメージして頂くと分かりやすいかもしれません。

そもそも、労働基準法では、事業主は労働者が業務上によって、怪我や病気にかかった場合、死亡した場合に、療養補償・休業補償・障害補償・遺族補償などを行わなければならないということが定まっています。そのため、万が一、労働者が不慮の事故に巻き込まれてそのような状況になった場合、事業主は、治療費や休業中の賃金等の補償が求められます。

一方、労災保険に加入していると、国が事業主に代わって業務上の怪我や病気のみならず、通勤途上の怪我も含めて被災労働者や遺族を保護するために必要な保険給付を行ってくれます。そのため、労災保険に加入し、毎年一定割合の保険料を納付することにより、労働基準法で定められている治療費や休業中の賃金などの補償リスクを回避できることになります。つまり、事業主様にとって非常に有意義な保険といえます。

労災保険未加入で起こる怖〜い話

法律トラブル
これは、労災保険未加入で想定される恐ろしいトラブルの話です。
A社では、これまで、保険料の支払いが負担になることを理由に、労災保険の加入手続を行っておりませんでした。ところが、先般、労働者B(賃金日額1万円)が、労災事故により亡くなるという事態が発生しました。事故が起こった時点では、労災保険には未加入でしたが、事故を契機に、遡及して労災に加入をしたため、遺族の方に対しては、労災保険から遺族補償一時金の支給が行われます。

ただし、このようなケースでは、以下のとおり費用徴収が行われることとなります。

①「故意」により、労災加入手続を行わなかったと認定された場合
遺族補償一時金の額(10,000円(労働者の賃金日額)×1,000日分) ×100% = 10,000,000円

②「重大な過失」により、労災加入手続を行わなかったと認定された場合
遺族補償一時金の額(10,000円(労働者の賃金日額)×1,000日分) × 40% = 4,000,000円

※詳細は厚生労働省のホームページ参照
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/09/dl/h0920-1a1.pdf

このように、労災保険未加入でも、トラブルが起こった場合、労働者を保護するために労災保険からの給付は行われます。しかし、事業主にはペナルティとして数百万円~数千万円の徴収命令が下ることが、明確に示唆されています。

事故なんてそうそう起きないと思われているかもしれませんが、通勤中の歩きスマホや、業務や通勤で車を運転していた、てんかん患者による事故。近年、ニュースでも話題になっている事を思うと、身近に感じていただけるのではないでしょうか?

要注意!労災保険未加入で仕事がなくなる!?

建設業界イメージ
このような未加入による損害は、自社や労働者のみならず、その企業に関わる取引先においても危惧されております。特に建設業界においては、その業務の特性上、業務上の怪我や病気が起こりやすく、労災保険未加入によるトラブルが相次いでいました。

そこで、国土交通省からの指導の下、大手ゼネコンは協力業者に対して、「平成29年4月以降、社会保険に、適正に加入していない労働者は、現場への入場を認めない」という方針を打ち出し、社会保険に未加入である下請事業者に対し、厳しい姿勢をとり始めました。
(日刊建設工業新聞2017年2月27日1面より参照)
この流れは、建設業界のみならず他の業界にも広がっています。

大手企業が変われば、下請けが変わり、下請けが変われば孫請けも変わっていき、波紋は広がり、やがてはどの業界でも常識と認識されるようになるのが世の常です。

つまり、社会保険に未加入であることが、仕事を受注する際に問題視される。
これは社会全体として、今までの「法的に義務付けられていたルール」という認識が、より自分たちの生活に密接した「生きるためのルール」という認識に変わってきたということではないでしょうか?

なお、ここで言われている社会保険とは、労災保険・雇用保険を指す「労働保険」と健康保険・厚生年金を指す「社会保険」を合わせた《広義の社会保険》です。

まとめ

このように労災保険の未加入は「百害あって一利なし」と言えます。

所定の手続きを済まし、10名未満の事業所であれば、年間数万から数十万円のほどの保険料を負担することで、先ほど例に挙げたような「数百万円~数千万円の損害」は、未然に防げます。
また、よく、「一人親方は労災保険に入れないんでしょ?」「社長や役員は無理なんだよね?」と質問を受けますが、一人親方、社長及び役員であっても、労災保険に入ることができる「特別加入」という制度をご存知ですか?

次にあてはまる方は、労災保険の特別加入が可能な方です。

  • 中小事業主(社長、個人事業主)とその事業に従事する人(=役員や家族で事業に携わっている人)
  • 一人親方その他自営業者とその事業に従事する人(=役員や家族で事業に携わっている人)
  • 海外派遣者

特に労災保険への加入を真剣に考えるべきなのは、こういった中小企業の社長や一人親方であると言っても過言ではありません。

というのも、社長や一人親方が業務上や通勤途中で事故に遭い、病院へ行った場合、健康保険を使用することはできません。
なぜなら、健康保険は労災による事故や病気を治療の対象としていないためです。

したがって、労災保険に特別加入をしていない場合、治療費を100%自己負担しなければならないのです。

軽い怪我であれば治療費も高額にはなりません。しかしながら、入院や治療に長期間を要して、自費で治療費を払い続けることになってしまったら、考えるだけでも恐ろしいことになってしまいます。

労災保険の加入手続きについて、「忙しくて手が回らない」「手続きも難しくて、年間いくら払えばいいかわからない」というお悩みをかかえているようでしたら、そんな時こそ弊所にお任せください。

無料で、保険料の試算手続きに関する見積りを提出させていただきます。
また、各種保険のご相談についても、お気軽にご連絡ください。

事業主様には、ご自身のことを含め、会社に関わる全ての人の「万が一」に備え、健康でイキイキと仕事ができるよう、適正な保険加入をサポートさせて頂きます。

この記事を書いた人
株式会社ソビア/ソビア社会保険労務士事務所

株式会社ソビア/ソビア社会保険労務士事務所  人事コンサルティングと労務コンサルティングの両軸を強みとした顧問サービスを展開。 「お客様の夢中をうみだす」ことを理念とし、数百社の顧問先とコンサルティング実施の実績を持つ。

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