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ソビアBLOG

未払い残業対策

  • icon2017.12.18
  • icon 労働条件
  • icon株式会社ソビア/ソビア社会保険労務士事務所

未払い残業によくある悩み

最近、この未払い残業代に関する訴訟が増えています

この記事を読んで頂いている方々はきちんとした対策はできていますでしょうか? この質問を企業にさせて頂いた際に多くの場合、

「うちの会社は大丈夫」

という回答を頂きます。

確かに大丈夫な事もあるのですが、そうでないことの方が多いのが実態です。

法律は、年々変わっております。 ご存知の通り日本は判例主義ですので、何か問題があった際には過去の判例を利用して判断を行っていきます。そして同じような判例が多くなった場合に、その内容を法律に定めることがあります。

未払い残業についても、判例が積み重なっており、徐々に不明確だった部分を明確化するようになってきております。 最近は、ワークライフバランスの推進や、ホワイトカラーエグゼプションなど、残業に絡んだトピックが増えてきており、以前よりも未払い残業に対する世間の注目は高まっていることから、正しい知識による正しい対策が必要であると考えています。

よくある未払いの事例

ある方が会社を辞めました。いわゆる円満退職。
特に大きな問題もなく、笑顔で去って行きました。しかし、その数ヶ月後。突然、とある弁護士から封書が届く。 中にはあの笑顔で去っていった方の名前とともに訴状が。
「残業代込みでの給与」ということで大丈夫と思っていたものの、実は法律的にはそうなっていなかったことが判明。
弁護士に相談するも払うしかないと言われ、額をいくらか交渉で下げてもらって数百万の支払いをして解決に……。

こういったケースが実際に増えています。

純粋に支払うコストだけではなく、裁判となるからには、会社側も弁護士をたてるのでそのコストが必要となります。また、対応のために書類の準備(タイムカードや業務の記録等)、いろいろな事務手続きが発生しますので、膨大な時間を取られます。

これらのコストによって売上が増えるわけではありませんから、はっきり申し上げると無駄であるといえます。どうせ時間と労力、お金をつぎ込むのであれば、もっと前向きなことに投資することが建設的で良いです。

実際に請求された経営者の方と接することがよくありますが、コスト的なことはもちろんですが、裏切られたという心理的な怒りの方が精神的なダメージを与えているような気がします。

就業規則、雇用契約書の見直し

とにもかくにも現状において問題があるのであれば、きちんと、社内規定や雇用契約書を見直して、最新の法律に準拠したものにしておかなければいけません。未払い残業の時効は2年ですから、今から改善しても2年間経たないと請求権が残ってしまいます。

未払い残業請求に慣れた弁護士だと非常にシステマティックにヒアリングから請求が行われるようになっていて、気軽に請求することが出来ます。また、弁護士事務所によっては完全成功報酬や、着手金をかなり低く抑えて初期ハードルを低く抑える仕組みをとっているところがあります。

では、具体的な対策をどうすれば良いのかという話ですが、これはかなり多岐にわたる準備が必要なのですが大きなポイントは、

  • a.固定残業時間を含む労働時間の設定
  • b.就業規則(賃金規程)による支給項目定義
  • c.雇用契約書への固定残業時間の明示

の3点になります。

aが出来ていないケースで多いのは、「うちは残業代込の給与」の設定で何時間分の固定残業なのか設計していない、営業だから残業代を払っていないといったことで何の準備もしていないケースです。このケースの企業が請求された際には、ほぼノーガード状態ですから多額の請求がされることになります。

bが出来ていないケースで多いのは、「役職手当を付けているから大丈夫」というものです。マクドナルドの未払い残業請求訴訟で有名になった話ですが、役職者だからといって残業代を支払わなくて良いというのは、大きな誤解です。

意外に一番多いのは、cが出来ていないケースです。
最近の判例では固定残業手当が何時間分の労働時間分として支払っている、ということが明記されていないと固定残業としては認められない事案が増えているにも関わらず、そのアップデートが出来てないので従前の仕組みをそのまま利用しています。

いずれにしても正しい対策をしないことにはリスクを解消することが出来ないので、ご自身の会社がa、b、cのいずれかの問題があれば改善をお勧めさせていただきます。

この記事を書いた人
株式会社ソビア/ソビア社会保険労務士事務所

株式会社ソビア/ソビア社会保険労務士事務所  人事コンサルティングと労務コンサルティングの両軸を強みとした顧問サービスを展開。 「お客様の夢中をうみだす」ことを理念とし、数百社の顧問先とコンサルティング実施の実績を持つ。

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